title-reform
 
reform-kawara01昔も今も、日本の風土に適した瓦屋根

和風木造建築に欠かせない瓦屋根。
瓦は、飛鳥時代に日本に伝わってから、日本の気候や風土とともに 発展してきました。 瓦の形には、最も一般的な桟瓦、寺社によく使われている本葺瓦、 鬼瓦などの飾り瓦などの様々な種類があります。 その美しい甍の波は、日本の伝統的な風景を作ってきました。 瓦は雨風に強く、耐久性や断熱性、遮音性などに優れており、 有害な物質も含んでいません。 こうした利点のある瓦の屋根は、雨や雪、台風に見舞われ、夏は暑く、 冬は寒い日本の気候から、住まいを守ってきたのです。

 
瓦屋根の補修と耐震性について

焼けつく太陽の日差しや、凍てつく寒さ、雨や風にさらされ 続けている屋根は、知らず知らずのうちに傷みが進行しています。 ふだん滅多に目にする事のない屋根ですが、次のような兆候があれば、 補修が必要です。(瓦屋根の場合)

  • 雨漏りがする。
  • 瓦がずれている。ずれから雨水がしみ込んで下地が傷みます。
  • 瓦が破損している。鬼瓦が落ちている。
  • 瓦が色あせている。
  • 瓦に苔や雑草が生えている。雨水を中にしみ込ませてしまう可能性があります。

瓦屋根の施工方法には、主に「土葺き工法」と、「引掛桟葺き工法」があります。 元々は、瓦の下に土を敷く土葺き工法だけだったのですが、この工法は、 重量が重く、年月が経つと葺き土がやせて瓦が滑り落ちるなどの欠点があり、 関東大震災後には、瓦の裏に引掛桟用の爪をつけ、瓦桟木に引っ掛けていく 引掛桟葺き工法が関東を中心に普及しました。 この工法は、屋根の重量が土葺き工法に比べて軽く、瓦が瓦桟木にしっかり固定されるため、 ずれにくく、耐震性も格段に上がりました。

瓦屋根は重くて、地震に弱いのではないかという声もありますが、 倒壊の原因は、屋根の重さと言うよりは、土台や柱、梁といった建物の構造部分の 強度が問題だと言えます。 しかし、やはり、土葺き工法で仕上げられた屋根は重く、古くなれば地震などの災害に 弱いので、引掛桟葺き工法で屋根を葺き替える事を検討されるのも一考かと思います。

facebook